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ペイント用語集
“あ”からはじまる用語
- 【アクリル樹脂エマルション塗料(あくりるえまるしょんとりょう)】
- エマルション塗料と同じ意味
- 【アクリル樹脂塗料(あくりるじゅしとりょう)】
- アクリル酸またはメタクリル酸誘導体を重合して得られる樹脂を使用した塗料。耐水性、耐候性、耐薬品性が大きく、付着力も強い。水性から溶剤まで様々なタイプの塗料があり、家庭用塗料全般に使われている。
- 【アルキド樹脂塗料(あるきどじゅしとりょう)】
- 多価アルコール、多塩基酸と油または脂肪酸との縮合反応(エステル化反応)により得られる樹脂を使用した塗料。油の含有量により。長油性アルキド樹脂(油含有量55~65%)と中油性アルキド樹脂(油含有量45~55)に分けられる。多塩基酸に無水フタル酸が用いられているためフタル酸樹脂塗料ともいわれる。主に鉄部用塗料や木部用塗料に使用されている。
- 【アルミニウムペイント(あるみにうむぺいんと)】
- 油性ワニスにアルミニウム粉を顔料として混合した塗料。塗膜は、りん片状の層を形成して配列するため、光や熱を反射しやすく遮熱効果も発揮する。塗膜が劣化すると、りん片状の層が剥がれやすく、塗り替え時に違う塗料を上塗りすると剥がれる可能性が高いので注意が必要である。
“い”からはじまる用語
- 【1回塗り(いっかいぬり)】
- 塗装を1回塗りで仕上げること。また、2回塗り以上の1回目の塗装のこと。
- 【引火点(いんかてん)】
- 塗料においては油脂や溶剤等が加熱された場合に、火源によって引火する最低の温度。油性塗料や溶剤(シンナー)などは、火源がある所では絶対に取り扱わないように注意する。
- 【色ムラ(いろむら)】
- 塗装時に塗った色が不均一になり、ムラとして生じること。塗り方や塗り回数の違いにより発生する。
- 【色分かれ(いろわかれ)】
- 2種類以上の顔料からなる塗料の色が何らかの原因で分離してしまう現象で、塗料の保管中や塗装中に起こる。保管中における色分かれは、良く撹拌することでそのまま使用できる場合が多い。
- 【隠ぺい力(いんぺいりょく)】
- 塗った塗料が下地を覆い隠す力のこと。乾燥後にしっかりと下地を隠ぺいできると、とまりが良いという。
- 【入隅(いりずみ)】
- 壁面における凹んだコーナー部分。
“う”からはじまる用語
- 【上塗り(うわぬり)】
- 下塗りや中塗りの塗膜があり、仕上げとして最終的に塗る工程のこと。上塗り用の塗料を上塗り塗料やトップコートという。
- 【ウレタン樹脂塗料(うれたんじゅしとりょう)】
- ウレタン結合を塗膜中に形成する樹脂を使用して作られた塗料。そのまま使える一液型や主剤と硬化剤を混合して使用するニ液型がある。一液型はウレタンニスとして一般家庭でも広く使われている。ニ液型は一液型よりも耐候性や耐摩耗性などが優れているため、主に業務用として使用されている。水性から溶剤まで様々なタイプの塗料があり、さらにアクリル樹脂やエポキシ樹脂などとのハイブリッド型も増えている。
- 【ウッドシーラー(うっどしーらー)】
- 木部のヤニ止め、目止め(吸い込み止め)、着色剤のにじみ防止、中塗り塗料の密着性の向上を目的とした木部用の下塗り塗料。
- 【うすめ液(うすめえき)】
- シンナーと同じ意味
- 【上乾き(うわがわき)】
- 塗った塗料の表面のみ乾き、表面以外の下層が未乾燥の状態のこと。この状態で塗り重ねると、益々下層は乾燥できず塗膜が完全乾燥できない施工不良となる。
“え”からはじまる用語
- 【エナメル(えなめる)】
- 素地を塗りつぶす不透明塗料において、光沢があり塗膜が硬く乾燥の早い塗料を一般的にエナメルという。本来、エナメルといえばフタル酸樹脂エナメルやラッカーエナメルなどを指すが、DIYにおいては、色付きのつや有り不透明塗料をエナメルということが多い。
- 【エマルション塗料(えまるしょんとりょう)】
- 塗膜となる高分子アクリル樹脂等が水に乳化分散したもので、乾燥段階で分散している樹脂成分が融着することで水に強い塗膜を形成する(一度乾燥するともはや水に溶けることはない)。ハケで塗り易く乾燥も早い。耐水性、耐候性、付着性に優れる。
“お”からはじまる用語
- 【オイルステイン(おいるすていん)】
- 油性のステイン(着色剤)をオイルステインという。水性ステインに比べ木地への浸透性に優れている。通常のオイルステインは、耐候性がないためニスやワックスを上塗りして仕上げる必要がある。上塗りをしないと色落ちなどを起こす。
- 【オイルフィニッシュ(おいるふぃにっしゅ)】
- 油脂(オイル)塗料を塗装面に浸み込ませてから、ウエスやぼろ布等でふき取る塗装方法のこと。油脂を木地に浸み込ませることで木目を引き立たせ美しい仕上がりとなる。メンテナンスは容易だが、膜を作る塗料に比べ耐候性・耐久性は劣るので、こまめな塗り替えが必要となる。
- 【黄変(おうへん)】
- 透明な塗料において発生する現象で、塗膜の色が黄色みを帯びること。紫外線の照射や高温または暗所・高湿等の環境において起きやすい。ラッカー系塗料やウレタンニスなどに多い。
“か”からはじまる用語
- 【乾燥時間(かんそうじかん)】
- 塗った塗料が乾く時間のこと。乾燥には次の3つの状態がある。
・指触乾燥
塗った面を指でそっと触れて、指先に塗料が付かない状態。
・半硬化乾燥
塗った面を指先で軽く擦って、塗装面にキズがつかない状態。
・硬化乾燥
塗った面を指先で繰り返し強く擦っても、塗装面にキズがつかない状態。
- 【重ね塗り可能時間(かさねぬりじかん)】
- 同じ塗料を塗り重ねる時に、1回目に塗った塗料に問題が起きずに塗り重ねられる塗装間隔の時間。
- 【カシュー塗料(かしゅーとりょう)】
- カシューナッツの殻から抽出される液であるカシューナットシェル液を精製して得られるカルダノールを主原料として作られた自然乾燥型の塗料。仕上がり感が漆(うるし)に似ており、漆の代用として漆器類から仏壇・仏具、襖縁、雛具、高級家具、楽器、釣具など、あらゆる工芸品に使用されている。
- 【顔料(がんりょう)】
- 塗料における顔料は、着色やさび止めなどを目的として使用されている。無機質や有機質の化合物からなり、水や溶剤に溶けない色の付いた粉末。無機顔料は土や鉱物などの化合物を主原料としており、落ち着いた色調で隠ぺい力が大きく、耐熱性や耐溶剤性も大きい。対して有機顔料は、石油などの有機化合物を主原料としており、鮮明な色で種類も豊富である。隠ぺい力や耐候性は無機系より劣ることが多い。また耐熱性や耐溶剤性も比較的弱い。
- 【可塑剤(かそざい)】
- 塗料では、塗膜に柔軟性を与えることを目的として用いられている。主に酸やアルコールからなる化合物で、塩ビ素材などに可塑剤の入った塗料を塗ると、その影響で塩ビ素材が軟化しベタツキの原因となることがある。そのため塩ビクロスなどに塗装する場合は、塩ビクロス対応の塗料を使用する必要がある。
- 【皮張り(かわばり)】
- 塗料容器の中で塗料の表面に不容性の膜を形成する現象で、特に酸化重合型塗料において空気との酸化反応により生じることが多い。一度形成した膜は塗料として使用できないので廃棄する。
- 【空拭き(からぶき)】
- スプレー缶塗料において、使用後にノズルの詰まりを防止するため、缶を逆さまにして噴霧することでノズル内の塗料を出し切っておくこと。
- 【カラ吹き(からぶき)】
- 空拭きと同じ意味
“き”からはじまる用語
- 【揮発乾燥型塗料(きはつかんそうがたとりょう)】
- 塗料の構成要素である溶剤が揮発することで乾燥し塗膜化する塗料。湿度が高いと白化しやすい。ラッカー塗料やビニル樹脂塗料が該当する。
“く”からはじまる用語
- 【クリヤー(くりやー)】
- 塗装におけるクリヤーとは「透明」を意味し、クリヤー塗料は透明な塗料のこと。
- 【グロス(ぐろす)】
- 塗装におけるグロスとは「つや有り」を意味し、塗料のつやをグロスはつや有り、セミグロスは半つや、マットはつや消しと表現する。
- 【クラック(くらっく)】
- 塗装におけるクラックは、素地のひび割れや、塗膜のひび割れのこと。通常の塗装塗膜は薄膜のため、クラック等のひび割れは、パテなどにより補修しておく必要がある。ヘアークラックと呼ばれる髪の毛ほどのひび割れなら塗装する塗料で覆い隠すことができる場合がある。
“け”からはじまる用語
- 【研磨(けんま)】
- 素材や塗装面を平滑にする作業のこと。研摩には水研ぎ、空研ぎがある。
・水研ぎ
耐水ペーパーに水をつけ、塗装面をといで平滑にする方法。
・空研ぎ
水を用いずに耐水ペーパー、サンドペーパー、スチールウールなどを用いて平滑にする方法。
- 【ケレン(けれん)】
- さび落としの清掃作業「Clean」が「ケレン」という慣用語として使用されている。
塗装業界では「ケレン作業」など、現在も素地調整や下地処理の方法として広く使われている。
- 【蛍光塗料(けいこうとりょう)】
- 一般塗料よりも輝度が高く鮮明な色を発する塗料。耐候性や隠ぺい力は弱く、外部ではトップコートで保護したり、発色を良くするために下塗りに白塗料を塗る必要がある。
- 【ケーキング(けーきんぐ)】
- 保存している塗料の顔料がケーキ状に固まる現象。塗料成分の反応や顔料の沈殿等により発生する。
- 【ゲル化(げるか)】
- 塗料の粘度が高まり、プリン状(ゼリー状)となる現象。原因としては使用期限を過ぎた長期保存や密封不良、ニ液型塗料の混合不良や可使時間オーバーなど。ゲル化した塗料は塗装できる状態であっても塗膜としての性能を発揮できないため使用は避けるべきである。
“こ”からはじまる用語
- 【合成樹脂塗料(ごうせいじゅしとりょう)】
- 化学反応により合成した合成樹脂を主成分とした塗料のこと。アクリルやアルキドなどの樹脂を溶剤等に溶かして作る。市販されている塗料は、一部の自然塗料を除き、ほとんどが合成樹脂塗料である。
“さ”からはじまる用語
- 【酸化重合乾燥型塗料(さんかじゅうごうかんそうがたとりょう)】
- 塗料の構成要素である溶剤が蒸発し、空気中の酸素を吸収することで酸化重合反応を起こし塗膜化する塗料。5℃以下の気温では極端に乾燥が遅くなる。油性ペイント、アルキド樹脂塗料、一液ウレタン樹脂塗料などが該当する。
- 【錆止め塗料(さびどめとりょう)】
- 鉄部のさび止め塗装に使用される下塗り剤。さび止め効果のある顔料や樹脂が使われている。
“し”からはじまる用語
- 【下塗り(したぬり)】
- 上塗りや中塗りに先だって塗ること。下塗りは、下地との付着性の強化、吸い込み止め、アルカリ止め、ヤニ止め、さび止めなど様々な目的で塗装される。
- 【下地処理(したじしょり)】
- 素地調整と同じ意味で使われるが、使用する塗料が最大限の効果を発揮できるように指定された方法で塗装面を整える(処理する)こと。
- 【浸漬塗り(しんせきぬり)】
- ディッピングと同じ意味
- 【浸透型塗料(しんとうがたとりょう)】
- 塗装面に膜を作らず素地の内部に浸透する塗料のこと。主に木部用に用いられるステインや木材保護塗料が該当する。浸透型塗料は木材であれば木目を生かした仕上がりとなるが、造膜型のような耐候性や耐久性はないので定期的な塗り替えが必要となる。
- 【蒸発乾燥型塗料(じょうはつかんそうがたとりょう)】
- 塗料の構成要素である水が蒸発することで樹脂が融着し塗膜化する塗料。湿度が高いと乾燥しにくく、5℃以下では造膜できにくい。エマルション塗料が該当する。
- 【湿気硬化型塗料(しっけこうかがたとりょう)】
- 空気中の水分と反応して塗膜を形成する塗料。湿気が入ると固まってしまうので保存に注意する。湿気硬化型ウレタン樹脂塗料などが該当する。
- 【シルバーペイント(しるばーぺいんと)】
- アルミニウムペイントと同じ意味
- 【シーラー(しーらー)】
- 上塗り塗料の仕上がりを良くしたり、密着性を向上させたりする目的の塗料。用途により様々なタイプのシーラーがある。
・木部用(ウッドシーラー、サンディングシーラー、ヤニ止めシーラー)
・コンクリート用(アルカリ止めシーラー、素地固めシーラー)
- 【シンナー(しんなー)】
- ラッカー塗料や油性ペイント、油性ニスなどの塗料の粘度を薄めたり、塗装用具を洗浄したりする揮発性の有機溶剤。家庭用では「うすめ液」とも呼ばれ、ラッカー系塗料には「ラッカーうすめ液」、油性系ペイントやニスには「ペイントうすめ液」を使用する。業務用の溶剤型塗料には専用のシンナーも使われる。
- 【下地(したじ)】
- 塗料を塗る面のこと。またその素材など。
“す”からはじまる用語
- 【水性塗料(すいせいとりょう)】
- 水でうすめて塗ることができる塗料。膜にある成分(樹脂など)が水や溶剤に溶けている水溶性塗料と、膜になる成分(樹脂など)が水に乳化分散しているエマルション塗料の2種類がある。どちらも乾燥すると水に溶けない膜を作る。
- 【ステイン(着色剤)(すていん(ちゃくしょくざい))】
- 木部用の浸透型塗料で、染料または顔料と展色剤、溶剤(または水)からなる着色を目的とした半透明タイプの木部用着色剤。塗装面に塗膜は作らず浸透し、木地は透けて見えるため木目を生かした仕上がりとなる。但し、耐候性はないため、この塗装の上にニスやワックスを塗って仕上げる必要がある。油性のステインをオイルステイン、水性のステインを水性ステインという。
- 【透け(すけ)】
- 塗料の隠ぺい力が弱く、塗った塗膜の下の素地が見えてしまうこと。
“せ”からはじまる用語
- 【セミグロス(せみぐろす)】
- 塗装におけるセミグロスとは「半つや」を意味し、塗膜の艶(つや)はつや有りとつや消しの中間となる。
- 【セラックニス(せらっくにす)】
- タイやインドなどで採れるラック貝殻虫という昆虫の分泌物を精製したものをアルコールに溶解したもの。色は淡黄色または黄褐色をしているが、漂白した白ラックニスもある。主に吸い込み止め、ヤニ止め、にじみ止めなどに用いられる。速乾性でツヤのある塗膜を形成するが、耐水性が弱いので屋外には不向きである。
“そ”からはじまる用語
- 【素地調整(そじちょうせい)】
- 塗る面を塗装に支障が出ないように塗る前に整えること。木や鉄、コンクリートなどの素材に適した方法で整えることが大事である。
- 【造膜型塗料(ぞうまくがたとりょう)】
- 塗装面に膜を作る塗料のこと。塗膜を作ることで被塗物に耐候性や耐久性を与え長期にわたり保護することができる。主に水性ペンキや油性ペンキと呼ばれる色付きの塗料が該当する。造膜型塗料は、素地(下地)を隠ぺいするため保護効果が浸透型より高く塗り替えサイクルは長め。但し、塗膜にワレやハガレが生じると再塗装前の下地処理は面倒となる。
“た”からはじまる用語
- 【タッチアップ(たっちあっぷ)】
- 塗装作業において塗り残し部分などを部分的に補修塗りすること。
- 【たれ(たれ)】
- 垂直面において塗った塗料が垂れてくること。乾燥前に垂れることで、膜厚が不均一になったり見栄えが悪くなったりする。塗料を厚く塗り過ぎたり、薄めすぎたりすると「たれ」やすくなる。
- 【耐候性(たいこうせい)】
- 主に屋外用の塗料において、紫外線や風雨、寒暖、乾湿などの自然現象に耐えうる塗膜の性能。
長期間にわたり素地を守ることができる塗料を耐候性の良い塗料とか高耐候性塗料などという。
- 【耐熱塗料(たいねつとりょう)】
- ストーブや焼却炉、自動車のマフラーなど高温となる素材に塗れる塗料で、耐熱性のある顔料とシリコン樹脂を主体に作られている。200℃~600℃などの温度別に分類されているので、目的の温度に耐えられる塗料を選択する。塗膜を硬化させるためには熱を加える必要があるので注意。
“ち”からはじまる用語
- 【着色ワックス(ちゃくしょくわっくす)】
- 蜜ロウやカルナバロウなどのワックスに顔料と樹脂、溶剤を加えたもの。被塗物の着色と保護が同時に得られる。メンテナンスも容易なため手軽に使用することができる。基本的には無塗装の木部用。
- 【調色(ちょうしょく)】
- ニ色以上の塗料や着色剤を混ぜ合わせること。市販の塗料は、同じ商品であれば混ぜ合わせて違う色を作ることができる場合が多い。業務用塗料の多くは、日本塗料工業会発行の色見本帳による調色が可能である。
- 【沈殿(ちんでん)】
- 塗料の成分である顔料などが、溶剤等の他の成分と分離し容器の底に沈むこと。このように成分が沈殿している状態で塗装すると、色分かれによる色ムラや本来の色味と違ったり、塗膜として機能しなかったり、トラブルになりやすいので使用前には十分撹拌することが大切である。
- 【チョーキング(ちょーきんぐ)】
- 屋外で長時間暴露された塗膜が風化して粉状になってしまう現象。塗装面を手で触ると白い粉がつく状態をチョーキングしているという。
- 【ちぢみ(ちぢみ)】
- リフティングと同じ意味
“つ”からはじまる用語
- 【つや引け(つやひけ)】
- 夜露や雨などによる湿気で塗装面の艶(つや)が無くなって塗装面が白くぼけてしまうこと。また下塗り面に上塗り塗料が過度に吸い込まれることでもつや引けが発生する。
- 【つやムラ(つやむら)】
- 塗装の艶(つや)にムラができる現象。素地の吸い込みムラや塗膜の不均一により発生する。
“て”からはじまる用語
- 【ディッピング(でぃっぴんぐ)】
- 塗料の中に塗装したい物を漬けて塗る塗装方法のこと。形状の複雑な物や小型の物などに用いる。
- 【添加剤(てんかざい)】
- 塗料の原料の一つで、塗膜として正常に機能するように添加された添加助剤。乾燥を早める乾燥剤や防腐・防虫剤、さびを防ぐ防錆剤、凍結防止剤、塗膜の柔軟性を与える可塑剤など、用途や目的に応じて様々な種類がある。
- 【出隅(でずみ)】
- 壁面における出っ張ったコーナー部分
“と”からはじまる用語
- 【トタンペイント(とたんぺいんと)】
- 鉄に亜鉛メッキしたトタン板に塗装できる塗料。合成樹脂やアクリル樹脂、水性タイプ等のトタン用ペイントがある。トタンペイント以外の塗料でトタン板を塗装すると剥がれやすいので注意が必要である。
- 【との粉(とのこ)】
- 粒子が細かい粘土で、水との混合が容易。木材の目止め剤として使用される。鉄粉の含有量により赤・黄・白の種類がある。
- 【塗膜(とまく)】
- 塗料を塗って乾燥した膜のこと。塗料により様々な機能が付与されており、乾燥した膜は塗装面を紫外線による劣化や風雨による劣化、さびやカビ・苔などから守る役割を持っている。また、色彩や光沢など美観にも大きく影響する。膜を塗り重ねることで、いつまでも耐久性や美観を維持していくことが可能となる。
- 【とまり(とまり)】
- 隠ぺい力と同じ意味
“な”からはじまる用語
- 【中塗り(なかぬり)】
- 塗膜の厚さを確保したり、塗装面を平滑にしたりする目的で、上塗りの前に塗る工程のこと。
- 【流れ(ながれ)】
- たれと同じ意味
“に”からはじまる用語
- 【2回塗り(にかいぬり)】
- 塗装を2回で仕上げること。また、1回塗った塗料が乾燥した後、再度同じ塗料を塗り重ねること。
- 【二液型塗料(にえきがたとりょう)】
- 主剤と硬化剤など2液からなる塗料で使用する前に混合して使う塗料。混合後は使用できる時間(可使時間)が決まっているので、可使時間内で使い切る必要がある。
- 【ニス(にす)】
- 塗装面に塗膜を作る透明塗料。樹脂や油脂などを溶剤に溶かしたもので、顔料は入っていないので透明な仕上がりとなる。尚、ステイン着色とニス仕上げが同時にできる顔料を加えた着色ニス(着色ワニス)も市販されている。用途や種類により様々な名前のニスがある(例:床用ニス、ドア用ニス、ウレタンニス、着色ニス、セラックニス、速乾ニス、水性ニス・油性ニスなど)
- 【肉もち(にくもち)】
- 膜厚と同じ意味で、1回塗りで厚い塗膜を得られる塗料を肉持ちが良い塗料という。
- 【にじみ(にじみ)】
- ブリードと同じ意味
“ぬ”からはじまる用語
- 【塗り面積(ぬりめんせき)】
- 一定量の塗料で塗れる面積のこと。
- 【塗り重ね(ぬりかさね)】
- 同じ塗料を数回に分けて塗り重ねること。塗り重ねは、塗装面の平滑化、塗膜の厚さ確保、色や艶を得るなどの目的で行われる。
- 【濡れ色(ぬれいろ)】
- 塗った塗料が乾燥する前の濡れた状態の色。塗膜は乾燥前と乾燥後では色が異なって見える。
“ね”からはじまる用語
- 【粘着性(ねんちゃくせい)】
- 塗装した塗膜が乾燥後もベタツキが残っている状態を粘着性があるという。特に塩ビクロス等に通常の塗料を塗装すると塗料中の可塑剤により塗膜に粘着がでることがある。
- 【粘度(ねんど)】
- 塗料における粘度とは、液体塗料の「ねばりけ」のこと。粘度が高いと塗装しづらくなるので、指定された希釈剤で適切な希釈をすると塗装しやすくなる。
“は”からはじまる用語
- 【発火点(はっかてん)】
- 塗料においては油脂や溶剤等が空気中で加熱された場合に、火源がなくても発火(着火)する最低の温度(発火温度、着火点ともいう)。
- 【半造膜型塗料(はんぞうまくがたとりょう)】
- 浸透型の機能を有しているが造膜型のような耐候性や耐久性を持ち合わせた塗料のこと。造膜型のような塗膜にワレやハガレを発生することがないので再塗装時の下地処理は簡単である。
- 【反応硬化型塗料(はんのうこうかがたとりょう)】
- 主剤と硬化剤を混合させることで塗膜を形成する塗料。ニ液型ウレタン樹脂塗料、ニ液型エポキシ樹脂塗料などが該当する。
- 【パテ(ぱて)】
- 下地処理に用いられる下地調整材。下地の凹凸やひび割れ、穴などに充填し乾燥後にはサンドペーパーで素地を研磨することで塗装下地を平滑に整える。サンドペーパーで研磨すると大量の粉が出るので室内作業では注意する。パテには室内用や内外部用などの種類があるので使用目的にあったパテを選ぶようにする。
- 【ハケさばき(はけさばき)】
- ハケ塗装においての塗り易さ、塗り難さのこと。ハケさばきが良いとかハケさばきが悪いなどという。
- 【ハケ目(はけめ)】
- ハケ塗装時に発生するハケの塗り跡のこと。ハケ目が残ると仕上げが悪くなるので、できるだけハケ目が出ないように塗装する。但し、エイジング塗装などの疑似塗装においては、わざとハケ目をつけたり残したりする。
- 【白化(はっか)】
- ブラッシングと同じ意味
- 【白亜化(はくあか)】
- チョーキングと同じ意味
- 【はく離剤(はくりざい)】
- リムーバーと同じ意味
- 【針穴(はりあな)】
- ピンホールと同じ意味
- 【巾木(はばき)】
- 室内における壁面と床面の境の建材のこと。
“ひ”からはじまる用語
- 【ひび割れ(ひびわれ)】
- クラックと同じ意味
- 【拾い塗り(ひろいぬり)】
- タッチアップと同じ意味
- 【ピンホール(ぴんほーる)】
- 素地まで達しているような針穴程度の穴を「ピンホール」という。素地まで達していないような小さな穴や突起は「わき」と呼ばれる。ポンホールは、塗装時の厚塗りや希釈間違い、高粘度での塗装、素地の高温など様々な原因により発生する。
“ふ”からはじまる用語
- 【プライマー(ぷらいまー)】
- 素地に直接塗る最初の塗料のことで、上塗り塗料の密着性を高める役目がある。主に金属素材に用いられる下塗り剤をプライマーと呼ぶが、さび止め機能のあるものは、防錆プライマーやさび止め塗料という。
- 【ぶつ(ぶつ)】
- 塗装中の塗料に混入したゴミなどの異物のこと。塗装中に気づいた場合は、速やかに取り除く。乾燥後の場合は、サンドペーパーなどで研磨して取り除くが、塗膜も傷つけてしまうことがあるので注意が必要である。
- 【ブラッシング(ぶらしんぐ)】
- 水分の多い素材や湿度の高い時に乾燥の早い塗料を塗ると白く濁る現象。空気中の水分が凝固することで塗膜が白っぽくなってしまう。また、ツヤもなくなってしまう。
- 【ブリスター(ぶりすたー)】
- 塗装時および塗装後の塗装面にできるふくれ。塗装中の気泡や、塗装後に侵入した蒸気や水分によりふくれを発生し塗膜不良の原因となる。
- 【ふくれ(ふくれ)】
- ブリスターと同じ意味
- 【ブリード(ぶりーど)】
- 色の違う塗料を塗り重ねた時に、下塗り塗料の色が上塗りの塗膜へにじんで移行すること。上塗り塗料が下塗り塗料の成分を侵し溶解することでブリードが発生したりする。またシーリング剤に含まれる可塑剤により上塗り塗料にベタツキ汚れが発生することをブリード汚染という。
“へ”からはじまる用語
- 【ベタ塗り(べたぬり)】
- 塗料で塗りつぶしていくこと。ベタっと塗ることからきていると思われる。
“ま”からはじまる用語
- 【マット(まっと)】
- 塗装におけるマットとは「つや消し」を意味し、つや消し塗料とは、塗膜に艶(つや)の少ない塗料のことをいう。つや無し塗料ともいう。
- 【膜厚(まくあつ)】
- 塗料を塗って乾燥した膜の厚さのこと。塗料により適切な膜の厚さが決められているのが普通である。
- 【廻縁(まわりぶち)】
- 室内における壁面と天井の境の建材のこと。
“み”からはじまる用語
- 【ミルクペイント(みるくぺいんと)】
- ミルクカゼインや自然から採れる顔料と溶剤(水)からなる塗料。アーリーアメリカンの色調が特長の水性塗料で、乾くとマット(つや消し)となり、落ち着いた色調で家具や建具をアーリーアメリカン調やアンティーク調に仕上げることができる。
“め”からはじまる用語
- 【目止め(めどめ)】
- 木材塗装において、塗料の吸い込み止めのため、木目の小さな穴などを埋めること。目止めをすることで、より平滑な仕上げ面を作ることができる。
- 【目やせ(めやせ)】
- 木材塗装において、導管上の塗装が凹み、塗膜に凹凸ができること。
“や”からはじまる用語
- 【焼付乾燥型塗料(やきつけかんそうがたとりょう)】
- 塗料の構成要素である溶剤が揮発し、100~200℃に加熱・反応させることで塗膜化する塗料。メラミン焼付塗料、アクリル焼付塗料が該当する。
- 【やけ(やけ)】
- 黄変と同じ意味
“ゆ”からはじまる用語
- 【油性塗料(ゆせいとりょう)】
- 塗料を構成する塗膜にならない成分が溶剤(シンナー等)である塗料。本来は顔料をボイル油などの油脂で練った塗料のことをいうが、一般的には溶剤型の塗料全般を指している。
- 【ゆず肌(ゆずはだ)】
- 主にスプレー塗料において粘度が高い状態で塗装すると、塗装面に細かい凹凸ができ、ゆずやみかんの表面のような肌の状態になることからゆず肌と呼ばれる。
“よ”からはじまる用語
- 【養生(ようじょう)】
- 塗装作業において、塗りたくない箇所や汚れては困る所をマスキングテープやマスカー、新聞紙などで覆っておくこと。
“り”からはじまる用語
- 【リフティング(りふてぃんぐ)】
- 違う種類の塗料を塗り重ねたり、下塗りが乾燥不十分で上塗りを塗装した場合、下塗り塗料よりも強い溶剤を含む上塗り塗料を塗り重ねた場合等に発生するちぢれやしわが生じる現象。
- 【リムーバー(りむーばー)】
- 古い塗膜を剥がす薬剤のこと。一般的な塗料はく離剤は、水性塗料や一液型の油性塗料、ニス、ラッカー塗料を剥がすことができる。業務用以外は強溶剤や2液型の塗料は剥がせない場合が多い。また、ステインなどの浸透性塗料を剥がしたい場合には、ステイン対応型の剥離剤を使用する。
“れ”からはじまる用語
- 【レベリング(れべりんぐ)】
- 塗った塗料が自然に平らになっていく性質。流動性に優れている塗料は、ハケ目やローラー目が出にくく、レベリングが良いなどといわれる。
“ろ”からはじまる用語
- 【ローラー目(ろーらーめ)】
- ローラー塗装時に発生するローラーの塗り跡のこと。塗料の粘度が高いと、よりローラー目が出やすくなったりする。
“わ”からはじまる用語
- 【ワニス(わにす)】
- ニスと同じ意味
- 【枠(わく)】
- 窓枠やドア枠など建具の回りの建材のこと。
参考:社団法人日本塗料工業会「家庭用塗料入門」
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